バカマツタケの栽培成功に思うこと

こんにちは、きのこマイスターの、めりです。
きのこ俳優でもなく、きのこ芸人でもなく、
世の中を明るくできる立ち位置を確立したいなと考えています!
食欲の秋、きのこは鍋や炒め物、カレーにハンバーグ!
そしてニュースなきのこも外せない!
今日もきのこ愛をもって記事を更新します🍄
そもそもバカマツタケって?
「バカって付くくらいだからマツタケの偽物なんじゃないか!?」
って思うかもしれませんが、
どちらが先に地球に出現したのか分からないし、
勝手に「バカ」ってネーミングしたのは人間ですからね(笑)
ちなみに学名は、
「Tricholoma bakamatsutake」
英語でもバカって付いてからに…。
バカマツタケ 引用元:Wikipediaマツタケに酷似するが、松林ではなく雑木林に生えることや、やや発生時期も早いので馬鹿なマツタケということからこの名がある。
説明の通り場違いなきのこ。
でも見た目はほぼ同じ。
スーパーに「マツタケ」って名前で売られていても見分けがつきにくいです。
マツタケはアカマツなどの松林周辺、
バカマツタケは雑木林など「ここで?」ってところに生えている。
AKBの中にモー娘。のメンバーがいる!
みたいな感じ(わからんけど)
なんですごいのか
なぜこんなにニュースになって株価にまで影響するのか。
少し専門的にいうと、
しめじやシイタケは「腐生型(ふせいがた)」と言い、
命の役目が終わった枯れ木や落ち葉に住み付きます。
なので環境が簡単に作れてある程度野放しでも育ってくれます。
今では人工的に「菌床(きんしょう)」というもので安定的に栽培してます。
一方で、今回のバカマツタケやマツタケは、「共生型(きょうせいがた)」といいます。
植物の根っこと共存関係を結んでギブアンドテイクであります。
つまり相手側の植物とお見合いをしてゴールインすれば話は早いのですが、
人間と同様「誰でもいい」というわけにはいかない。
今まで栽培に成功していた例はあるようですが、「安定して生産」とまではいかなかったよう。
希少なものが安定して生産できるようになり、それを求める人がたくさんいるので、
開発した会社の株価が上がるのは当然ですね。
スーパーに出回る日は近いので楽しみです♪
が、
マツタケと思い込んで食べてるうちは幸せ知らぬが仏ですが、
似たものがあるとなると、
「だまされないぞ!」
という心理が働く方のために。
見分け方
- 匂いは松茸と一緒なのであてにならない。
- 味も似てるのであてにならない。(そもそも味見できないか)
- 大きさはマツタケより少し小ぶり(横にマツタケを並べてくれないと分からない)
ということで、
秋以外の時季外れに出てるのは論外
次期で言うと、8~9月はバカマツタケか輸入産のマツタケです。
販売者が分かってて出す場合と分からずに出してる場合があるのでまた難儀!
見た目が明らかにマイタケやのにマツタケって書いてたらわかりやすいんですがね。
今後のバカマツタケ
バカマツタケもマツタケも、ホンシメジも栽培が難しいからこそニュースになるわけですが、
できない、難しいと思われてることを研究して、「できた」に変えることはすごいなって思います。
エジソンの電気の発明が無ければ今の世の中はどうなってたかわかりませんもんね。
マツタケ栽培成功は、そんなエジソン級の難しさであるわけです。
バカマツタケがスーパーに出回るようになれば最初はすぐにその棚だけ無くなるのは必至ですね。
バカだけにバカ売れです。
バカマツタケを食べて
「マツタケの味と香りはこんな感じなんだね」
で終わるのか、
「なるほど、でもマツタケ本家の味も味わてておかないとやっぱり気が済まない」
となるのか。
そしてマツタケだけは、栽培に成功してほしくないなという個人的な感情はあります。
でも難しいことに挑戦するという姿も好き。
希少なものは希少なままで食べてこそ、味・香りうんぬんよりも感動と幸せが全く違う。
フカヒレだっておいしさで言うと賛否両論あって希少だし。
さて、栽培に成功したら優秀な種を保存して培養し続けていくことになるわけですが、
ブナシメジやエノキタケのように、
真っ白なバカマツタケ
が出回る日も来るかもしれませんね。
こんな感じ?
画像加工では無理があるな。
参考記事
FNN PRIME:秋の味覚に朗報 マツタケが手軽に?
ヤフーニュース:株価を急騰させたバカマツタケ栽培成功は、常識破りの大発明だ
日刊工業新聞:「バカマツタケ」完全人工栽培、多木化学が成功
朝日新聞:奈良)バカマツタケの人工栽培に成功 今年13本